space space
space
space

医療福祉機器 ALS患者と意志疎通をするための装置


概要

YES/NO検出装置この装置は「心語り」と言います。
ALS(「筋萎縮性側索硬化症」と呼ばれ運動神経が障害されて萎縮し手足や顔の表情も含め全身が動かなくなる進行性の神経難病)の患者の方となんとか意思の疎通を図れないものか、という思いで開発しました。


ALSの方は体が全く動かせず周りの人に表情等で意思伝達が出来ません。しかし脳は正常に機能していますので例えば歌を歌うように意識しますと健常者と同様に前頭葉(額部分の脳)の血流量が増えます。そこに着目し脳血流の増減を測定することで問い掛けに対してYESなのかNOなのかを判断する装置です。

ALS患者意思伝達装置-「心語り」カタログ(ページ1).PDF

ALS患者意思伝達装置-「心語り」カタログ(ページ2).PDF

 

今までの経緯
当社は、数年来日立製作所などの大手電機メーカ研究所の医療機器開発のお手伝いをして来ました。
その中に「光トポグラフィ」という装置があり、この試作装置の開発を引受けました。
沢山の赤外光センサを取り付けたヘッド・ギアを頭に被り、脳の各部の血流変化を同時に見る事で、その人が今何を考えているかを知ろうという高価で大掛かりな医療用研究装置です。その装置を開発する中で、特定の一箇所の血流変化を見れば、問い掛けに対して「肯定的」なのか「否定的」なのか程度の判断は可能では?という希望的見解を元に考え出されたのが「脳血流量変化によるYES/NO検出装置」です。この装置も日立製作所からの試作依頼を引受けました。

ALSの患者さんは、自分の身体を動かせないだけで思考力や感覚は健常者と同じです。どこか痛くても痒くても回りの人に伝える事ができません。
ご家族の方々からしてみれば「気分は良いか?」「どこか痛いか?」など、何とか患者さんの気持ちを汲み取りたいと願うのは当然です。

ALSの初期状態で軽度なうちは「YESなら瞬きをする」などの約束の元にある程度のコミュニケーションが取れますが、さらに病状が進行するとそれすらも不可能になってしまい、今はまだその解決手段がありません。
従って、この装置に対する期待は計り知れないものがあります。患者さんや家族としては、コミュニケーションの手段が何もないという現実を考えれば、たとえ100%の精度がなくとも80%の精度があれば装置が欲しいと思うのも十分考えられます。
いかに患者さんが意思表示をするかは介護の方と患者さんが努力する事により確実に向上します。

この装置の完成を待ち望んでいたのはALSの患者さんの家族や友人、介護者です。

開発経緯は紆余曲折がありましたが、結局、日本ALS協会の中に「製品化推進プロジェクト」を設け、弊社、日立製作所、東京女子大学教授、元日立製作所研究員が参加して機器開発を続け、2005年12月26日に商品化にこぎつけました。

 

測定原理からも分かる、装置を使う難しさ

この装置を介して患者さんとその家族との意思疎通がある程度可能になると期待しています。

しかしながら、生体反応なので身長や体重を測る様に簡単に結果がでるようには行きません。
血圧測定ですら色々な条件で値が変る事はよく知られていますが、脳を流れる血流の変化量はそれとは比べ物にならないほど微妙で、患者さんの体調ひとつで判定結果が反転する場合もあり、周りの環境や問い掛けるタイミング、言葉遣いに大きく影響されます。

Yes/No判定の難しさをご理解頂くために、少しだけ測定原理を説明します。

イメージ図額に取付けるセンサは、近赤外線(可視光に近いが目に見えない光)を放射する部分と、放射した赤外線の反射光を拾う部分とが対になっています。
考えるなど、脳のある部分の活動が活発になると酸素消費量が増え、その結果脳血流量が増えます。すると今まで反射していた赤外線が少なくなり、「血流が増えた」→「脳が働いている」という事が電気的に検知できます。

この検出方法は他の検査システムで応用され効果を上げているので方式に問題はありませんが、「患者さんがYesと言いたいから、血流量に変化が出た」とは判断できません。喜怒哀楽、何らかの苦痛、興奮によっても血流量が変るからで、問い掛けの前後と、問い掛けの応答を比較しながら判断する必要があります。

 

完成すれば、この様にして使います

YES/NO検出装置装置の構成と設定
装置は本体部の箱、患者さんの額に着けるセンサー、USB対応のパソコンで構成されます。シンプルですのでほとんど場所を取りません。

本体部で脳血流の変化を電気信号に代えデジタル・データとしてパソコンに送ります。個々の患者さんについての基準データや反応に対応した判定はソフトウエアで行います。

 

 

使い方

YES/NO検出装置使い方の一例を挙げます

センサを写真のように額に安定な状態で固定します。

 

 

 

 

下図はパソコン画面の表示波形で、「好きな歌を早く歌ってください」という問いかけに反応した事による脳血流変化です。

下図は「数字を1からゆっくり数えてください」という問いかけに反応した事による脳血流変化です。

実際の対話は次例の様に行います。
設問者は、患者さんに「背中が痛いのならば、合図したら好きな歌を早く歌ってください」と設問し、返答期間に入ったら合図します。
患者さんが背中が痛い場合、合図と同時に好きな歌を早く歌おうとして脳が働くために血流が増え、その結果「はい(背中が痛いです)」と答えた事になります。



痛くない(いいえ)場合は合図したらゆっくり数を数えてくださいと設問します。数を数えるだけならさほど血流量は増えませんので波形にあまり変化がなくその結果「いいえ(背中は痛くないです)」と答えた事になります。

「はい」、「いいえ」の血流量の違いが波形を見比べるとお解り頂けると思います。
この違いをソフトウェアが判定し「はい」、「いいえ」の判断をします。

全てのケースに於いて、この事例の様に明確な判断が出来るのならば、患者さんとご家族の夢のコミュニケーションが実現するのですが、現実は数多くの問題があります。グラフ上の細かいギザギザは脈拍によるもので、心臓が血流を押し出す時に血流が増えます。

同じ様な生体故の脈動は数多くあって、Yes/No判定の精度を落としています。脳血流以外の脈動を取り除き脳血流だけを測定し判定しやすい波形をとることが私達が取り組んでいる電気的な課題です。

技術的なアイデアのご提供や、開発のための浄財の寄進等、喜んでお受けします。有志の方々のご連絡を下記にてお待ち致しております。


日本ALS協会(筋萎縮性側索硬化症と共に闘い、歩む会)
本部事務局
〒162-0837 東京都新宿区納戸町7-103
Tel:03-3267-6942 Fax:03-3267-4123
ホームページURL:http://www.jade.dti.ne.jp/~jalsa/
E-mail:jalsa@jade.dti.ne.jp

 

ALSは発症原因も治療法も分っていない難病です

【日本ALS協会の公式ホームページより】

英語病名 Amyotrophic Lateral Sclerosisの略称で、日本では「筋萎縮性側索硬化症」と呼ばれている、運動神経が障害されて筋肉が萎縮していく進行性の神経難病です。
手足をはじめ体の自由がきかなくなり、話すことも食べることも、呼吸さえも困難になりますが感覚、自律神経と頭脳は殆ど障害を受ける事はありません。
進行には個人差がありますが、発病して3〜5年で寝たきりになり、呼吸不全に至る場合には人工呼吸器を装着しなければ生き抜くことができなくなります。
10万人に3〜5人の発症割合の稀少難病で、残念ながら現在のところ原因も治療法もわかっていません。
一般に40〜60歳で発病し、患者は全国で6,646人(平成14年厚生労働省調べ)程と言われています。
日立製作所「心語り」関連ページ
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/acce/products/body/y_n_dete/index.html


space
space bot space
space
ホーム | 製品紹介 | 特注/OEM | お見積り | お問い合わせ | 会社案内 | サイトマップ | 個人情報取扱
Copyright © Execl of mechatronix, 2005. All Rights Reserved
Powered by ホームページ制作.会社
space